11月 20, 2011

11月20日(日)

[日記] —

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外見はなにやら期待を持たせるたいそうな様子 でも肝心の中身は・・・

留守番2連戦の二日目。午前中に花の研究会を終えた長女も帰宅し、家でゴロゴロしていると宅急便のオヤジがなにやら届け物。見れば先日6年越しで貯めた、銀のくちばし5枚を送った見かえりの「おもちゃの缶詰」。

おもちゃの缶詰にはひとかたならぬ思い出があります。私が小学1年の時でした。金のくちばしが当たり、送られてきた初代「おもちゃの缶詰」。大きさはちょうどトマトの缶詰と同じくらい。ピンク色のラベルでした。開けるのがもったいなくて半年くらい大事に保管していたその缶詰は、ついに開けられることもなくどこかへ紛失してしまいました。今から思ってもその当時において、それは一大事件であったことと思います。真相はいまだ闇に葬られたままです。

さて現代の「おもちゃの缶詰」直径20cmくらいの球体で、私にしてみればいささか予想を裏切られた感じがしました。ま、しかし問題は中身です。家族みんなが注視する中いよいよ開封。まず球体の上半分は空っぽ。赤道部分より下にDVDが1枚。おもちゃの遊び方なんかの説明もあるというので、わざわざ見ましたがとってもチープな宇宙船内を模したと思われるコントとも教育ビデオともつかぬ内容。

肝心のおもちゃは、というとDVDに劣らぬチープな玩具。まず双六。双六盤が幾重にもたたまれて多分32か64に分割されてしまっており、平らにはなりようもないために駒が盤(紙)の上におけないような代物。おまけに双六そのものの設定が雑誌の付録で付いてくるものよりお粗末ときたもんだ。

万華鏡も入っていましたが、その出来映えに長女は「三華鏡じゃねえの」といったくらいです。松田優作だったら開けたとたんに「なんじゃこりゃあ!」と絶叫すること間違いなし。

「金のくちばし1枚」または「銀のくちばし5枚」がいかに大変なことか、消費者の皆さんは十分ご存じでしょう。その代償たる子どもたちにとってはお宝の「おもちゃの缶詰」がこれとは。子どもたちに「世の中そんなにうまい話はねえんだぜ」ということを教えるためならば、そうかと納得しないでもありません。あるいは子どもたちに夢を与えたいのは山々なれど、「会社の経営も大変なのよ」という切実な事情があるのかも知れません。

いずれにしても44年前「おもちゃの缶詰」を開けなかった私は、おかげで夢を失わずに生きて来られたのかも知れません。

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